オンラインカジノ。
最近では、わりと日常的に耳にするようになりましたね。
オンラインカジノの歴史は1990年代に遡ります。IT技術の進歩や規制の変化などを経て、着実に成長してきた業界です。
さて、この記事では、オンラインカジノの歴史について解説していきます。
現在、オンラインカジノは世界的に広く普及していますし、とても数多くのオンラインカジノ事業者(サイト)が存在します。一方、プレーヤーは信頼できるサイトを選び、責任を持ってギャンブルを楽しむことが重要です。
オンラインカジノが普及してきた経緯を知ることは、オンラインカジノを正しく理解することに繋がります。
ひいては、適切なサイト選びが出来るにようになるのと同時に、業界の安全性を正しく認識し、自分の目で見極められることにもなると思いますので、ぜひ参考にしてください。
いつ?どこで?:1994年 アンティグア・バーブーダ
1994年が歴史の始まりだとされています。今からおよそ30年も前なんですね。
カリブ海と大西洋の境界線あたりにあるアンティグア・バーブーダという、いくつかの小さな島々からなる国が、オンラインカジノの発祥地と言われています。
主にはアンティグア島とバーブーダ島を中心とする独立国家。
小さいですがイギリス連邦の加盟国です。
ちなみにイギリス連邦とは、イギリスと旧イギリス植民地から独立した諸国で構成される緩やかな連合体のことです。54か国が加盟しています。→参考)イギリス連邦
ライセンス制度の法案が可決
オンラインカジノの歴史は、アンティグア・バーブーダで初めてライセンス制度が導入されたことに始まります。
オンラインカジノの運営ライセンスを発行する法案が1994年に可決。
この時点からオンラインカジノが正式に免許事業になったのです。つまり政府公認の公式ギャンブルとなり、その歴史がスタートしました。
ゲーミングプロバイダの誕生
オンラインカジノを運営するのには、通常、ゲーミングプロバイダと呼ばれるゲームソフトを提供する企業との提携が必要です。
オンラインということはインターネットです。つまりランドカジノよりも、より高度な技術を備えたソフトウエアが必要になってきます。
単にライセンスを取得しただけでは、オンラインカジノを運営することはできません。
その世界初のゲーミングプロバイダがマイクロゲーミング(Microgaming)社です。
初のオンラインカジノ事業者(サイト)
オンラインカジノ事業の一番乗りが「インターカジノ」です。
1996年創業。現在も運営が続いている最古参です。インターカジノについての詳細な情報提供は別の記事に譲ることとします。
これまでの沿革
さて、業界全体の沿革(流れ)を整理します。
アンティグア・バーブーダで1994年にライセンス制度が導入されて以降、次々とライセンス導入国が増えてきました。
1998年にジブラルタル、1999年にキュラソーやカナワケ、2000年にはマルタ共和国、2006年にはイギリス。
こうしたライセンス制度の浸透と同様に、ゲーミングプロバイダもMicrogaming社の他にも参入企業が続きました。
1996年にはNetEnt社(スウェーデン)、1999年にはPlaytech社(イギリス)などは、最もメジャーなプロバイダーたちです。
その後、90年代後半から2000年前半にかけては、インターネットが急速に普及するのとともに、ブロードバンド化の急速な発達によって高速通信が可能となりました。
その結果、ネット上での通信速度に依存するオンラインカジノ業界は、まさにその恩恵にあずかることで急成長していきました。
次々とオンラインカジノ事業者がサイトを開設していくにつれて、より多くのプレーヤーが手軽にカジノゲームを楽しむことが可能となったのです。
第三者機関による安全性の向上
1994年から始まるオンラインカジノですが、上記のようにライセンスブランドが次々と現れ、急成長を遂げていくのに伴って、信頼性とセキュリティ面の課題が大きくなってきました。
オンラインカジノ事業者の一部には不正行為を行ったり、プレーヤーから取得した個人情報を漏洩させたりといった、深刻な問題が勃発してきたのもまた事実です。
ライセンスを取得して事業を行う事は当然なのですが、それだけでは不十分な状況になっていったのです。
いくらライセンス制度といえど、行政機関がすべての細かいモニタリングまでは、なかなか行き届かないのでしょう。
どの産業でも歴史的にそうですが、業界が成長するにつれ、やはり相応の規制も必要になってきます。
そこで、プレイヤーの保護と安全で公平な業務遂行を目的に、イギリスで最初のモニタリング機関が発足しました。
eCOGRA (e-Commerce and Online Gaming Regulation and Assurance)
この他にも現在では信頼性の高い第三者機関が、カジノ事業者への監査モニタリングを行い、安全性を担保しています。
こうして、オンラインカジノの安全性と信頼性が現在のように高いものとなってきました。
モバイル化への対応
現在では、多くのオンラインカジノサイトが存在し、プレイヤーは世界中のさまざまなカジノゲームを楽しむことができます。また、モバイルデバイスの普及により、スマートフォンやタブレットからもオンラインカジノにアクセスすることができるようになりました。
1990年代当初は、まだインターネットが普及し始めたころですね。しかもインターネットと言えばパソコンを使う時代です。
オンラインカジノも同様に、PCを使ってゲームに参加することが主流でした。
2000年台後半くらいからでしょうか、通信速度の高速化とともにモバイル化も急速に進みました。
iPadなどのタブレット型デバイス、2008年くらいからはiPhoneが日本に登場し、携帯電話がスマートフォンに取って代わるフェーズに入り、その後一気に普及が加速。
当然、オンラインカジノ事業者としても、モバイル機器への対応を余儀なくされたわけです。インターネットに接続されたPC(のようなもの)が常に手元にあるわけですから、オンラインカジノ側としては願ってもないテクノロジーの進歩です。
全部ではないですが、中には独自の専用アプリをリリースするオンラインカジノ事業者もあるほどです。
オンラインカジノの歴史まとめ
このように、オンラインカジノの歴史について、主だった着眼点から整理してきました。
- 発祥時期は1994年(約30年前)
- アンティグア・バーブーダというカリブ海の小国が最初のライセンス制度導入国
- 「Microgaming社」が最初のゲーミングプロバイダー
- 「インターカジノ」が最初のオンラインカジノ事業者
- eCOGRA(エコグラ)(安全性の確保)は最初の第三者機関
- インタネットの普及と技術革新とともにPCからモバイル機器にデバイスが多様化した
こうした経緯を経て、現在のオンラインカジノの業界になっています。